LE SSERAFIM「BOOMPALA」MV
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“説明できない快感”が、いまのポップを支配している
LE SSERAFIMの「BOOMPALA」は、かなり異質な曲だ。
聴き終わったあと、多くの人が最初に感じるのは「何を歌ってるのか」ではなく、“なぜか頭から離れない”という感覚だと思う。
ここが重要。
最近のK-POPは、“意味”だけで成立していない。
むしろ今は、
- 音の反復
- 口に出したくなる語感
- 身体反応
- TikTokで切り取られる瞬間
- 集団で共有される中毒性
が圧倒的に強い。
「BOOMPALA」は、その流れをかなり極端に推し進めている。
実際、韓国メディアでは“呪文のようなフック”と紹介されており、Billboard Japanでもその反復性が強調されていた。
でも、この曲を単なる“中毒ソング”で終わらせるのは危険だ。
なぜなら、この異様な軽さの裏には、かなり現代的な感情が潜んでいるから。
LE SSERAFIM「BOOMPALA」 基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| アーティスト | LE SSERAFIM |
| 楽曲名 | BOOMPALA |
| 収録作品 | 『PUREFLOW pt.1』 |
| リリース | 2026年5月 |
| 特徴 | 造語フック/高反復型ポップ/“Macarena”サンプリング |
| サウンド傾向 | Hyperpop × Electro Pop × Chant Pop |
| キーワード | 解放感、刹那性、反復、中毒性 |
今回のアルバム『PUREFLOW pt.1』は、“POWERFUL”のアナグラムとして紹介されている。
つまりLE SSERAFIMは今回、“力強さ”を真正面から見せるのではなく、“再構築”や“変形”として表現している。
そして「BOOMPALA」も、そのコンセプトの延長線上にある。
さらに話題になっているのが、“Macarena”サンプリング。
90年代グローバルポップの象徴とも言えるあの楽曲を引用することで、「BOOMPALA」は単なるK-POPではなく、“集団的身体反応”そのものをテーマにした曲へ変化している。
LE SSERAFIMはいま何を表現しようとしているのか
LE SSERAFIMって、実はずっと“不安との向き合い方”を更新しているグループだ。
「FEARLESS」では恐れを否定し、
「ANTIFRAGILE」では傷つくことで強くなることを歌い、
「Eve, Psyche & The Bluebeard’s wife」では“禁じられた欲望”へ踏み込んだ。
でも「BOOMPALA」は少し違う。
今回は、“戦っている感じ”がかなり薄い。
むしろあるのは、
“全部変わるなら、今だけは楽しもう”
という空気感だ。
ここがかなり2026年的。
今の世代って、“永遠”を前提にしていない。
- トレンドは一瞬
- SNSの空気も数日で変わる
- 人間関係も流動的
- アルゴリズムが感情を支配する
そんな世界で育った世代にとって、“ずっと続くもの”の方がむしろ幻想に近い。
「BOOMPALA」は、その不安定さを悲劇にしない。
むしろ、“軽やかさ”へ変換している。
LE SSERAFIM「BOOMPALA」 楽曲解釈
この曲の本質は、“意味の蒸発”だ。
普通、ポップソングはメッセージを届けようとする。
でも「BOOMPALA」は、意味を極限まで削っていく。
代わりに前面へ出てくるのが、
- 音
- リズム
- 語感
- 反復
- 身体感覚
だ。
ここがHyperpop以降の感覚にかなり近い。
最近のインターネット文化って、
- 深刻な感情をミーム化する
- 不安をネタ化する
- 虚無をテンションへ変換する
ことで成立している。
「BOOMPALA」も同じ。
この曲は、“何かを深く説明する”というより、“感情を踊りへ変換する”方向にある。
しかも面白いのが、完全に明るくはないこと。
サウンドは高揚感があるのに、どこか少し空虚。
ここがLE SSERAFIMらしい。
単なるパーティーソングではなく、“不安定な時代の快楽”として鳴っている。
“Macarena”を2026年K-POPへ移植する意味
今回かなり重要なのが、“Macarena”サンプリング。
これは単なる懐古ではない。
「Macarena」って、世界規模で“身体共有”された音楽だった。
意味がわからなくても踊れる。
みんなで同じ動きをする。
リズムだけで成立する。
「BOOMPALA」は、その構造をTikTok時代へアップデートしている。
ただし違うのは、2026年版はもっと“断片的”なこと。
90年代は“みんな同じものを見る時代”だった。
でも今は違う。
アルゴリズムによって、全員が別々の世界を見ている。
だから「BOOMPALA」は、“集団性”より“個人の中毒性”へ寄っている。
一人で延々リピートするタイプの快感。
ここが現代的だ。
なぜこのサウンドは“脳へ残る”のか
「BOOMPALA」のサウンド設計、かなりTikTok時代に最適化されている。
まずフックが極端に短い。
しかも“意味”より“音”が優先されているから、脳が言語処理ではなくリズム処理へ入る。
これは最近のHyperpopやchant系K-POPに共通する特徴。
さらに低域もかなり軽い。
重低音で圧迫するというより、“跳ねる”。
だからスマホスピーカーでも成立する。
一方で高域はかなり刺激的。
シンセやボーカル処理には、少し人工的な光沢感がある。
その結果、“人間っぽさ”と“デジタル感”の中間みたいな質感になっている。
これが今のK-POPらしい。
しかも反復が強い。
同じフレーズが何度も回ることで、“意味”より“状態”へ近づいていく。
だからこの曲は、“聴く”というより“浸かる”感覚がある。
海外ファンはなぜ“brainrot pop”として熱狂しているのか
海外K-POPコミュニティでは最近、“brainrot”という言葉が頻繁に使われる。
これは悪口ではなく、
“頭がおかしくなるくらい中毒性がある”
というネットスラング。
「BOOMPALA」も、まさにその文脈で語られている。
海外ファンの反応を見ても、
- 頭から離れない
- 意味不明なのに中毒
- 一日中ループする
- 理解する前に身体が反応する
という評価がかなり多い。
でも、それだけじゃない。
LE SSERAFIMは、“強い女性像”だけでなく、“危うさ”や“空虚感”を残せるグループでもある。
だから「BOOMPALA」は、単なるテンションソングにならない。
むしろ、
“全部流れていく世界で、一瞬だけ高揚する”
という感覚に近い。
それが今のSNS時代にかなりリアルなんだと思う。
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